+ ソレは必然かもしれない偶然 +
たった今目の前をものすごい速さで駆け抜けて行ったのは
金糸のような髪が眩しい笑顔の良く似合うあの子。
出会ったのは偶然。
入った(潜入した)会社で出会った。
一目見て背筋に電流が走った。
少しばかり時が過ぎて、彼を知り出したら苦しくなった。
触れようとするとピリッと電流が指先を掠める。
ソレはまるで禁忌の如く
彼の者に触れるのを禁じるかの如く
愛しくて恋しくて
愛してるのだと気がついたその時には、もう、後戻りは出来なくなっていた
例えこの想いが通じても、生涯を共にする事など出来ないと定められているのに
側にいて傷付くのは判っているのに
ソレはまるで麻薬の如く
ふれたら最後
「ワシにどうしろと言うんじゃ」
「何がだ?」
ふと、声に出してしまったその声に間髪入れずに返事を返すこの若者が、
ああ、こんなにも愛しい。
「おや、神様とは残酷じゃのう」
「頭でも打ったのか?」
もう直ぐ4度目のアクア・ラグナが来る。
「のう、パウリー」
「一緒に波に飲まれてしまおうか」
愛したのはきっと偶然
けれどその愛が運命という名の必然に勝るというのなら
ああ、一緒に泡となって消えてしまいたい
意味不明突発カクパウ。
愛しいあの子を裏切る前に、一緒に死んでしまいたい。